令和4年度 森林環境教育事業
令和3年度から始まりました森林環境教育もこの3月で2年目が終了しました。有り難いことに少しずつ授業回数も増え、子ども達からも「次いつ来るの?」と嬉しい言葉をもらいました。
当組合で実施している森林環境教育は体験と座学の両方を取り入れ、総合的に学ぶことを心掛けています。一部ではありますが昨年行いました丹波ひかり小学校での授業の様子をご紹介します。
「1年生 アサガオリース」
1年生が育てたアサガオのツルと組合で準備した葛のツルを使用したリースを作りました。飾り付けにビーズやモールなどのアクセサリーを貼り付けて完成です。
アサガオの赤色のツルが良い組み合わせとなり、クリスマスシーズンに向けて可愛らしいリースが出来ました。
「2年生 葉っぱでしおり作り」
2年生と学校林で集めてきた葉っぱをラミネートしてしおりにしました。葉っぱを重ねて生き物を表現したりなど、個性溢れるしおりが完成しました。自作したしおりでお家でも読書をしてもらえると嬉しいです。
「3年生 林業見学」
山の仕事について勉強するため、当組合の現場作業員と町内の製材所にご協力いただき、木材搬出現場と製材所の見学を行いました。立木が木材になるまでの工程を通じて、様々な機械とそれを使いこなす職人の工夫、木が私達に届くまでの姿の変化など、生産から加工までの仕事を学びました。普段見えない場所で働いている人達の仕事について、少しずつ興味を持ってもらえると嬉しいです。
「4年生 学校林活動」
一昨年度から開拓が始まった学校林活動では、学校の皆がより安全に楽しく活動できるよう、階段の増設や学校林内の除伐などの整備作業から始めました。整備作業を終えると、ベンチ、小屋、シーソー、吊り橋、遊び場など8グループに分かれて、班で協力して作業に取り組みました。
必要な材料は林内で調達し、枝を組んでベンチにしたり、笹で屋根を作ったりなど試行錯誤して、全班完成することができました。活動終了後、学校林の紹介と共に4年生から3年生へノコギリとヘルメットの引き継ぎが行われました。
次の4年生がどのように学校林を進化させていくのかとても楽しみです。
「5年生 宿泊体験学習補助員」
5年生の宿泊体験学習では職員がガイドとして同行し美女山登山に挑戦しました。大変な登り道でしたが、無事標高482mの山頂に皆で辿り着きました。山の上から小学校や自宅を探し、いつもと違った景色を楽しみました。
「6年生 卒業制作」
野外に設置しているベンチが老朽化しているため、6年生が卒業制作としてベンチを送ることになりました。予めベンチの形に加工した部材をそげで怪我しないように、また手ざわりを良くするため、丁寧にやすり掛けしました。最後には記念に焼きペンで焼き入れを行い、防腐加工をして設置しました。これから畑活動や学校林活動など、様々な場面でベンチが活躍することでしょう。
昨年度は丹波ひかり小学校だけではなく瑞穂小学校でも一部森林環境教育を実施する貴重な機会をいただけました。京丹波町という自然に囲まれた環境の中で少しでも森林や環境に対して興味を持つ子ども達が増えることを心から願っています。
第68回通常総代会を開催いたしました
令和5年3月4日(土)午後1時30分より、和知ふれあいセンター1階アリーナにおいて第68回 京丹波森林組合通常総代会を開催いたしました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により3年続けて書面による議決権の行使を優先する形での総代会を開催しておりましたが、本年度の総代会におきましては、会場で新型コロナウイルス感染拡大防止対策を図りながら、4年ぶりに多くのご来賓の皆様と本人出席80名、代理出席10名、書面出席67名の計157名の総代の皆様にご出席いただき、開催することが出来ました。
議長には、丹波地区下山の山内建夫様が選出され、総代の皆様には第1号議案から第10号議案について慎重にご審議いただき、すべての議案が原案通り承認されました。
第1号議案
令和4年度 事業報告、貸借対照表、損益計算書、剰余金処分案、注記表及び附属明細書承認について
第2号議案
令和5年度 事業計画書承認について
第3号議案
令和5年度 取扱手数料、証明手数料徴収額及び徴収率決定について
第4号議案
令和5年度 借入金最高限度額決定について
最高限度額 8,000万円以内 但し、制度資金を除く
第5号議案
余裕金預入先金融機関決定について
京都農業協同組合、京都銀行、京都北都信用金庫
第6号議案
令和5年度 理事14名の報酬額決定について
一金 950万円以内
第7号議案
令和5年度 監事3名の報酬額決定について
一金 50万円以内
第8号議案
一組合員に対する貸付金額の最高限度額決定について
一組合員に対し払込み出資金の20倍以内で200万円以内とする
第9号議案
定款の一部改正について
第10号議案
役員任期満了による改選について
新年のごあいさつ
明けましておめでとうございます。
皆様方におかれましては、ご家族お揃いでご健勝にて新年をお迎えのことと、心からお慶び申し上げます。
旧年中は森林組合の事業推進におきまして、ご理解ご支援をいただき、また総代代表様や区長様には、当森林組合次期役員の改選にあたり昨年11月末よりご多用の中大変お世話になっておりますことお礼申し上げ、本年も変わらぬご厚情を賜りますようお願いいたします。
昨年もコロナ禍が続き一昨年の「ウッドショック」と、ロシアのウクライナ侵攻に端を発した影響を受けながら、組合運営を進めることとなりました。
そうした中、昨年の春には京都府立林業大学校卒業生を2名も迎えることができ、組合の組織体制をより充実したものとし、「京丹波森林組合第2次中期計画」に基づき令和4年度事業を進めることになりました。
特に森林経営計画認定団地における搬出間伐事業では、瑞穂・丹波地域においては新たな作業道等を開設し、高性能林業機械を導入し、そして和知地域では架線集材も取り入れ材の搬出を進め、年間のスギ・ヒノキ丸太取扱量は令和3年度同様に1万㎥を超える見込みとなりました。
しかし、木材価格は一昨年の「ウッドショック」前の価格程にと下落し、またロシアのウクライナ侵攻による影響での燃料価格の高騰で、高性能林業機械の燃料や市場までのトラック運賃等、山から市場にと丸太を搬出するためのコストが令和3年と比較すると大変多く掛かっている状況で、森林所有者の皆様への還元を心配しているところであります。
今後も引き続きこうした状況の中で、森林経営計画に基づく搬出間伐を進めるには、私共森林組合の一層の努力が必要となりますが、京都府をはじめ各行政機関においても、それぞれの地域の森林が持続可能な経営が図れるように森林環境譲与税等も活かした支援策を確立していただくことが強く望まれ、既に要望を行ったところであります。
幸い昨年秋には東京で開催された全国森林組合代表者大会において、全国の600余りある森林組合を代表し、意見表明する場を京丹波森林組合に与えていただき、私より「令和4年度版 森林・林業白書」でも紹介されました当森林組合の女性理事の就任状況と活動等を述べ、更には「京丹波森林組合第2次中期計画」作成に当たっての若き職員を中心とした取り組み内容等、意見を表明させていただきました。
また翌日には、直接林野庁長官室で長官の織田央様にお出会いする場をいただき、先程申しました大変厳しい木材価格の中での燃料等コストの高騰等について直接現場に係わる立場として生の声を伝えることができました。
このように、森林整備を進めるにあたって大変厳しい状況でありますが、先程も申しましたように森林環境譲与税等を活かし行政と一体となり、京丹波町の森林を持続可能な森林として次世代へと継承することが必要であり、また継承してくれる人財を育てることも大切です。
今京丹波町が取り組む森林環境教育等、子供達が森林へ入り学び、木々に触れる体験を町内の子供達に限らず、京丹波町を訪れる子供達も体験できるように今後は森林組合も積極的に取り組みを進めていきたいと思っているところであります。
本年におきましても、役職員一丸となり事業の推進に努めてまいりますので引き続きご指導ご支援をお願い申し上げますとともに、皆様方のご健康ご多幸を祈念し、年頭のご挨拶とさせていただきます。
京丹波森林組合
代表理事組合長 樋口 義昭
令和4年度 森林組合感謝DAYを開催しました
町民の皆様からの開催要望の声もあり、新型コロナウイルス感染症防止対策を実施しながら令和4年12月3日(土)森林組合和知本所(本庄)、4日(日)森林組合瑞穂支所(橋爪)にて「森林組合感謝DAY」を開催しました。
チェーンソー等の機械器具の無料点検及び整備(目立て等)の実施や椎茸原木、のりあみ等の展示販売を行いました。また、自治会等の活動中にチェーンソー作業を起因とした死傷事故の発生事例がみられることから、当組合職員によるチェーンソー取扱い安全教室を開催し、多くの方々に熱心に話を聞いていただきました。
(森林組合 和知本所(本庄))
(森林組合 瑞穂支所(橋爪))
令和4年度 林業推進委員会議を開催しました
コロナ禍の影響により、令和2年度から「林業推進委員会議」を開催することができませんでした。
今回、新型コロナウイルス感染症防止対策を行いながら、3年ぶりに「林業推進委員会議」を開催しました。12月3日(土)に、わち林業センターを会場として、12月4日(日)には、京丹波町役場会議室で行い、合わせて43名の林業推進委員様にご出席頂きました。
今年の会議では、以下の内容について説明を行いました。
・森林経営計画に基づく間伐事業の推進について
・保安林指定森林における森林整備について
・森林環境譲与税関係事業について
特に「森林環境譲与税関係事業について」は、平成31年4月からスタートした森林経営管理制度について説明を行い、森林環境譲与税を充てた事業として、町から委託を受け「森林経営管理意向調査」及び「山林境界明確化」の進め方についてお伝えしました。
森林組合と森林所有者皆様とのパイプ役をお務めいただく林業推進委員様には、ご多忙の中、何かとお世話になりますが、よろしくお願い致します。
令和4年度「京都ゼロ災3か月運動」(第38回) 結果報告
職場における「トップの安全衛生に関する宣言」と「危険ゼロ」の取組による「災害ゼロ」の達成と「健康確保」を目標とする「ゼロ災3か月運動」に参加して、昨年に引き続き運動期間中(令和4年7月1日(金)〜9月30日(金)の3ヶ月間)の無災害を達成し、令和4年11月30日に亀岡市内で開催された『第15回口丹波安全衛生大会』で園部労働基準監督署長 宇野 均 様より、直接「ゼロ災三か月運動達成之証」の交付を受けました。
今後も、当組合ではFK並びに職員が一丸となって安全作業を心がけ、無災害に努めていきます。
令和4年度 京丹波森林組合 役職員及びFKコンプライアンス研修会を開催
令和4年10月21日に農林中央金庫 大阪支店 業務第二部より2名の講師にお世話になり、午前は役職員を対象に「コンプライアンスの全般」・「役員の役割」・「理事、監事の役割と責任」など、健全な企業経営を行うために求められる企業体制の構築や企業の内部統治の徹底さを学びました。
また、午後はFK並びに職員を対象に「コンプライアンスの全般」・「車両運転時の法令遵守の必要性」など、交通ルール(法令)やマナーを守り、コンプライアンス遵守及び自身・周囲の安全に配慮した運転の大切さを再確認しました。
健全で効率的な組織経営を継続し、組織価値を高め、働きやすい風通しの良い職場づくりを実現するために、コンプライアンス態勢の構築は重要であることを、改めて一人一人が意識する機会となりました。
「丹波林(TAMBARIN)」カブトムシツアーが開催されました!!
当HPでも告知いたしました「丹波林」カブトムシツアーがこの夏2日程で開催されました。その様子についてご紹介します。
まずは会場となるわち山野草の森で森林散策を行いました。季節の草花や野草の紹介など、里山の自然について解説しました。時にはトンボやバッタが飛び交い、子供達は虫取りに夢中でした。
里山の様子について学んだ次はいよいよ本題のカブトムシ採りです。カブトムシを採る前に誘引トラップを作ります。バナナ・砂糖・焼酎を混ぜ合わせ、数日温かいところに置いて発酵させます。今回は事前に作成した物をトラップとして使用します。
カブトムシが寄ってきそうな樹を探し、トラップを仕掛けます。コナラやクヌギ・アベマキなど樹液が出やすい樹が狙い目です。設置した後はカブトムシが寄ってきてくれることを祈って本日は終了です。
翌朝早速トラップを確認しに行きます。カブトムシは本来夜行性のため、樹皮の裏側や洞など隅々まで影を探します。
スタッフも混ざって大捜索をしていますと、あちらこちらで子供たちの声が聞こえてきます。目を凝らしたり耳を澄ませたりしながら、隠れてしまったカブトムシやクワガタを上手く見つけ出しています。トラップを設置した樹よりも、元から樹液が出ているものなど、個々にお気に入りの樹があるようで、そういったところで多く見つかりました。
この山ではカブトムシよりもクワガタの方が多かったらしく、ミヤマクワガタやコクワガタ、ノコギリクワガタなど色々なクワガタが見つかりました。自然相手のイベントですのでスタッフとしましてもドキドキしていたところでしたが、無事皆さん見つけることが出来、一安心しました。
今回のイベントは初めての試みでしたが、京丹波森林組合では京丹波町の自然に親しんでいただく催しに今後も取り組んで参りたいと思います。
「丹波林」につきましてはこちらも是非ご覧ください。
https://tambarin-openforestry.com/
「丹波林(TAMBARIN)」カブトムシ採りツアー開催のお知らせ
昨年開催されました「丹波林(TAMBARIN)」ツアーが今年も開催されます。今年は夏休み開催ということでカブトムシ採りをテーマとして行います。また、夏の夜と言えばキャンプファイヤー。焚火セットをご用意していますので、簡単に体験いただけます。
詳しくは下記URL先をご覧ください。
https://tambarin-openforestry.com/
↓昨年の様子についてはこちらから↓
https://kyotamba-forest.or.jp/2021/
山や森を学ぶ「令和4年度 森林教室」
令和4年6月28日に国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター 近畿北陸整備局より丹波ひかり小学校4年生28名を対象に「森林教室」が開催されました。当組合も協賛し参加しました。
活動「水はどこから?・かくれている森の水をさがせ!」
森林整備センターの職員より、森林に入り吸水シートを用いた活動を通して、地表に隠れる水の観察を行いました。
枯れ木や石の裏などに吸水シートを当て、どこに水があるかを子どもたち自身で考え探します。観察中にサワガニを見つけるなど楽しそうに活動していました。
実験「水をいちばんにためるのはどれ?・山に降る雨の行先」
各班で砂利・グラウンドの土・山の土を入れたペットボトル装置を用いて、水が地面に浸み込む様子を実験しました。次に道路・草地・山に見立てた実験装置に水を流し入れ、地表に流れる水の観察を行いました。
ペットボトルを用いた実験では、どの土が一番浸み込むかを予想しながら参加していました。また、水を流し込む実験では、森林の機能を理解しながら学んでもらうことが出来ました。
紙芝居「これであなたも森林博士!~森のひみつ~」
ここまでの復習を行い、森林の「水源涵養機能」について紙芝居を用いて分かりやすく説明がされました。
紙芝居を行う際には博士に扮した職員が登場するなど、子どもたちが楽しみながら学べる工夫が行われており、熱心に聞き入っていました。
お仕事紹介「水源の森を守る仕事」
当組合から2名の職員が水源の森を守る仕事について紹介しました。
4年生は、当組合が行いました森林環境教育で実際の現場の見学を行っており、仕事内容について理解があったことから積極的に発言をしてくれる子どもたちが多く見受けられました。説明の際には子どもにも参加してもらい楽しみながら紹介することが出来ました。
班体験「木の身体測定」
森林総合研究所 関西支所の職員より、測定機器を使った立木の高さを測る活動を行いました。測る理由や樹木が一年間でどのくらい成長するかを学びながら仕事に触れることができ、計測に苦戦しつつも一生懸命頑張っていました。
今回のように森林の中で学ぶことにより、山や森に関心をもってもらえる機会を大切にしていこうと思います。