新年のごあいさつ
令和6年能登半島地震によりお亡くなりになられた方々にお悔やみ申し上げますとともに、被災されました皆様に心よりお見舞い申し上げます。被災地の1日も早い復興そして被災されました皆様の生活が早く平穏に復することを心よりお祈り申し上げます。
皆様におかれましては、ご家族お揃いでご健勝にて新年をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
旧年中は、森林組合の事業推進におきまして、各行政区の林業推進委員様をはじめ、総代の皆様に、格別のご支援ご協力を賜りましたこと、厚くお礼申し上げます。
本年も変わらぬご厚情を賜りますようお願い申し上げます。
さて昨年を振り返りますと5月8日には、新型コロナウイルス感染症の位置づけが、「5類感染症」に移行され、日毎に通常の生活が戻って来たものの、ロシアのウクライナ侵攻による争い、またパレスチナとイスラエルによる戦争と多くの犠牲者が出ている中、この争いによる影響は、わが国をはじめ世界各国で物価の高騰等、大きな影響を受けているところであります。
一方、地球温暖化による影響と思われる大規模な森林火災の発生や、集中的な豪雨が世界各国で発生しており、7・8月には九州地方や東北地方でも記録的な大雨による土砂崩れ等大きな災害が発生しました。
また昨年7月の世界の平均気温も観測史上最高気温を記録し、国連事務総長が「地球温暖化時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と発言もされました。これまでの気候変動における対策をより加速させる必要も示され、昨年12月13日に閉幕したCOP28においては、「化石燃料からの脱却を進め、今後10年間で行動を加速させる」と定められました。
こうした情勢の中、森林組合の運営におきましても、地球温暖化防止や災害防止を目的とし、森林整備を進めるために必要となる地方財源を安定的に確保する観点から、令和元年度に「森林環境税」及び「森林環境譲与税」が創設されました。
既に「森林環境譲与税」は、国から各市町村への譲与が開始されており、京丹波町も当組合と連携し、町内の未整備森林を対象に森林境界の明確化を進め、「森林経営管理制度」において森林整備を図り、森林の持つ機能が最大に活かされるよう取り組みを進めているところであります。
また、「森林環境税」は、令和6年度より各市町村において、個人住民税均割と併せて、1人年額1,000円の徴収が行われ、年間に総額で約600億円となり、この全額が先程の「森林環境譲与税」として、各市町村等へ譲与され森林整備等にと活用されます。
特に令和5年度は、次年度からの各市町村へ譲与される「森林環境譲与税」の配分額の見直しの年であり、京丹波町からも畠中町長様をはじめ京丹波町議会より国へ要望書並び意見書を提出いただきました。
こうした取り組みにより、令和6年度からの「森林環境譲与税」の譲与額が、山間部の各市町村には今までより手厚くされることになりました。
本当にご協力いただきました関係者の皆様にお礼を申し上げます。
また、3年目となりました京丹波町より委託され取り組みを行っている森林環境教育も、令和5年度は丹波ひかり小学校と瑞穂小学校の児童の皆様を対象に、森林に入り直接立木に触れ、また林内の表土を観察する等、森林の働きや木の大切さを学んでいます。
そして森林の中で働く職人達の仕事を学び知るため、杉・桧を伐採し高性能林業機械により造材する現場での作業の様子と、直接職人達から話も聞かせてもらっています。こうして子供のころから森林の持つ機能と共に林業という職業を知り学ぶ機会を持つことは、本当に大切なことであります。
こうした事業を京丹波町から委託を受け、そして組合員の皆様が所有されている森林においては「森林経営計画」を樹立し、町より認定も受け組合へ委託いただき搬出間伐並び新たな作業道の開設と、隣接する広葉林においては優良な広葉樹の育成の施業等、総代会でご承認を受けました令和5年度事業をほぼ計画通り進め、昨年12月末を持ち当森林組合の令和5年度事業を締めくくることができました。
関係機関をはじめ、京丹波町の皆様には格別ご理解ご協力をいただきましたこと厚くお礼申し上げ、本年におきましても役職員一丸となり事業の推進に努めてまいりますので、引き続きご指導ご支援をお願い申し上げますとともに、皆様方のご健康ご多幸を祈念し、年頭のごあいさつといたします。
京丹波森林組合
代表理事組合長 樋口 義昭